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社長向け 会計ソフト

クラウド会計の比較|freee・マネフォ・弥生の料金と、選ぶ前に税理士へ聞く3つのこと

2026.11.02・平澤 建

「クラウド会計 比較」で検索すると、「8選」「11選」「14選」といった比較記事が上位に並びます(2026年10月13日、筆者の検索結果)。どれも機能と料金の一覧表は充実していますが、自社が何で料金が上がる会社なのか、そして顧問税理士がそのデータを受け取れるのかまで書いたものは多くありません。

この記事では、法人向けのfreee会計・マネーフォワード クラウド会計・弥生会計 Nextの3つを取り上げます。料金は各社の公式ページで確認した数字だけを使い、そのうえで「結局どれを選ぶか」を決める順番を説明します。

結論:先に決めるのは、ソフトではなく「誰が入力し、税理士が何を受け取るか」

選ぶ順番
① 顧問税理士が、そのソフトのデータを受け取れるか聞く
② 仕訳を誰が入れるか(自社/税理士事務所)を決める
③ 自社の料金が上がる要因(人数・機能・サポート)を確認する
④ 無料期間に、自社の実際の取引10件を入れてみる

3社とも、帳簿をつけて決算書を作る基本機能はあります。差が出るのは、人数が増えたとき、上位機能が要るとき、困ったときの相談先が要るときに料金がどう動くかです。この3つは、会社ごとに答えが違います。

3社の料金を並べる(公式ページ確認)

マネーフォワード クラウド会計(2026年10月13日確認・税抜・年払い)

プラン月あたり(年払い)年額利用者主な違い
ひとり法人2,480円29,760円1名1会計年度の仕訳は500件まで
スモールビジネス4,480円53,760円3名部門登録2部門まで
ビジネス6,480円77,760円3名部門登録無制限・2階層。月払いは7,980円

出典:株式会社マネーフォワード「マネーフォワード クラウド会計 料金・プラン」(2026-10-13 閲覧)。4名以上は1名300円。会計を含む12のサービスが基本料金に含まれる、と記載されています。同ページに「2027年6月に料金体系の一部改定を予定」との注記があります。

freee会計(2026年10月13日確認)

プラン表示月額追加でかかるもの主な違い
スターター5,480円+従量課金メンバー追加(経理・経営者相当)月300円/人、経費精算 月300円/人経費精算、出入金管理、電話サポート
スタンダード8,980円+従量課金同上経営分析、月締め機能、給与連携、予約なしの直通電話サポート
アドバンス39,780円+従量課金メンバー追加 月1,000円/人、経費精算 月650円/人カスタム権限、ワークフロー、CRM連携

出典:freee株式会社「法人向け会計料金プラン」(2026-10-13 閲覧)。ひとり法人向けは別ページの記載で、今回は確認していません。ページには「年払いで最大25%割引」とあり、表示価格が年払い・月払いのどちらか、税抜か税込かは、ページ上で確認できませんでした。年額に直す場合は契約前に公式サイトで確認してください。受発注書類のメール送付は1件95円の従量課金がかかると記載されています。

弥生会計 Next(2026年9月29日確認・税抜・年契約)

プラン年契約主な違い
エントリー34,800円会計業務・請求業務
ベーシック50,400円部門管理、経費精算、有人メール・チャットサポート
ベーシックプラス84,000円電話サポート、仕訳相談

出典:弥生株式会社「弥生会計 Next 料金プラン」(2026-09-29 閲覧。詳しくは弥生の料金)。

料金表から読み取れる「何で料金が上がるか」

ソフト料金が上がる主な要因向きやすい会社(筆者の読み方)
マネーフォワード人数(1名/3名/4名以上)と、部門の数請求書・経費・給与などを同じ系列でまとめたい会社。人数が決まっている会社は、年額が読みやすい
freeeプラン(機能)と、経費精算の利用人数・書類送付件数の従量課金経費精算を使う人数が少なく、自動化機能を使いたい会社
弥生サポートの手厚さ(相談先が増えるほど上がる)電話や仕訳相談で聞ける先が欲しい、自社入力の会社

たとえば、経営者と経理担当の2名で使う会社を考えましょう(人数だけを仮定した例です)。マネーフォワードなら、3名まで含まれるスモールビジネス(年53,760円)で足ります。freeeは、スターター(表示月額5,480円)にメンバー追加が入るため、見積もりは「基本料金+追加分」で出す必要があります。弥生はサポートの種類でプランが分かれるので、人数よりも「困ったときに誰に聞くか」で選ぶことになります。

料金を比べるときは、基本料金だけを並べないでください。自社の人数、経費精算を使う人数、書類を送る件数を先に数えてから、各社の見積もりを同じ条件で出しましょう。

ソフトを選ぶ前に、顧問税理士に聞くこと

料金より先に確認してほしいことがあります。顧問税理士の事務所が、そのソフトに対応しているかどうかです。

私たちはTaxelの開発で、税理士の先生方にヒアリングを重ねてきました。ある先生からは、2026年6月に次の趣旨の指摘をいただいています(1名の証言です)。クラウド会計は会計に強く税務に弱い、従来型のソフトは税制改正への対応に強い。会計(帳簿をつける)と税務(申告書を作る)は別のものとして、別のソフトで動いていることが多い。また、事務所ごとに使っているソフトがばらばらで、顧問先がソフトや税理士を変えるとデータの移し替えが面倒になる、とも聞いています。

つまり、社長が選んだソフトのデータが、先生の事務所の申告ソフトにそのまま入るとは限りません。次の3点を、契約前に先生に聞いてください。

  1. そのソフトに対応していますか。対応の場合、顧問料は変わりますか。
  2. データは、どの形で受け取りますか(共有機能・ファイル・事務所側で入力)。
  3. 切り替えるなら、いつがいいですか。確定申告期や決算期を避けたいです。

切り替え時期や、引き継げないデータの一覧は会計ソフトの乗り換えにまとめています。

無料期間にやる「取引10件」のテスト

各社とも無料の体験期間があります(マネーフォワードは1ヶ月、クレジットカード登録なしで、自動で有料に移行しないと記載。freeeは30日間のお試しと案内)。この期間に、自社の実際の取引を10件入れてみましょう。選ぶのは、毎月ある取引(売上の入金、仕入れの支払い、給与、家賃、カード払い)です。見るのは3点です。

3点目は、見落とされやすい点です。私たちの測定(2026年9月28日時点・5社17冊)では、会計ソフトから直接出力した決算書PDFは58項目すべて正確に読み取れた一方、紙をスキャンしたものは88項目中85項目でした。サンプルが少なく統計的な保証はありませんが、決算書は融資や補助金の申請、経営分析で何度も使います。出力が簡単なソフトを選んでおくと、後が楽になります。

キャンペーンは「終了後の料金」で比べる

マネーフォワードの公式ページ(2026年10月13日閲覧)には、2026年10月31日までの法人向けキャンペーン(年払い契約で基本料金相当のAmazonギフトカードを進呈)が載っていました。この記事を公開した時点では期限が過ぎています。キャンペーンは終わったあとも、料金表の金額は変わらないので、キャンペーンの有無ではなく、料金表の金額で比べるのが安全です。新しい特典が出ていないかは、契約前に公式ページで確認してください。なお、補助金の交付申請を行っている場合は特典の対象外になる、といった条件がつくことがあります。

まとめ:契約前にやること3つ

  1. 顧問税理士に、上の3点を聞く。回答次第で、候補のソフトは1〜2社に絞れます。
  2. 自社の人数、経費精算を使う人数、書類を送る件数を数える。同じ条件で、候補の見積もりを出します。
  3. 無料期間に、取引10件を入れて、決算書PDFを出力する。入力のしやすさと出力の簡単さで、最後の1社を決めましょう。

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執筆

平澤 建(ひらさわ たける)

Taxel 代表。中小企業向けにKPI経営の伴走支援とEC運用支援を行っています。 税理士の先生方へのヒアリングを重ね、いただいた要望をそのまま機能にする形でTaxelを開発しています。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。料金・プラン内容はマネーフォワード・freeeの公式サイトを2026年10月13日、弥生の公式サイトを2026年9月29日に参照したもので、キャンペーンや改定により変わることがあります。契約前に必ず公式サイトでご確認ください。人数を置いた例は仮定です。先生の発言は2026年6月のヒアリングでの趣旨で、1名の証言です。読み取り精度の数値は自社開発ツールでの測定で、サンプル数が少ないため統計的な保証はありません。筆者は税理士ではありません。

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